イタリアの世界遺産「マテーラ」の見どころ、ベストシーズン、アクセスなどについて紹介します。
イタリア南部のバジリカータ州に、まるで時が止まったかのような、不思議な街並み「マテーラ」があります。
洞窟住居が密集するサッシ地区は、独特の景観で訪れる人々を魅了します。
2021年には、映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のロケ地となり、注目を集めました。
Contents
マテーラの概要
「マテーラ(Matera)」は、イタリア南部のバジリカータ州にある都市です。
街の起源は古く、旧石器時代から人が住んでいたとされています。
マテーラの特徴は、何と言っても「サッシ」と呼ばれる洞窟住居群です。
石灰岩の丘陵地帯に掘られた洞窟住居は、9世紀頃から人々が住み始め、1950年代まで実際に生活の場として使われていました。
1993年、旧市街全体が「マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園」として、世界文化遺産に登録されました。
007のロケ地
旧市街には、大聖堂や岩窟教会などの見どころが点在するほか、サッシを利用したレストランやホテルなどもあります。
独特の景観は、『パッション』や『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』など、映画のロケ地となっています。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』では、サッシ地区の入り組んだ路地や街を見下ろす丘の上など、マテーラのさまざまな場所で撮影されました。
ビュースポット「ベルヴェデーレ」
マテーラの街を一望できる絶景スポットが、「ベルヴェデーレ」です。
サッシ地区の東側の対岸に位置する丘の上にあり、ここから眺めるマテーラの街並みは、まさに絶景です。
特に夕暮れ時は、夕日に照らされたサッシがオレンジ色に輝き、幻想的な雰囲気に包まれます。
町のシンボルである大聖堂
チヴィタ地区の丘の頂上には、13世紀に建てられたトメネスク様式の「ドゥオーモ(カテドラーレ)」があります。
白と金色に装飾された内部には、マテーラの守護聖人である「ブルーナの聖母」を描いたフレスコ画があります。
信仰の歴史を伝える岩窟教会
カヴェオーソ地区にそびえる「サンタ・マリア・デ・イドリス岩窟教会」は、巨大な岩山に十字架が掲げられている姿が印象的です。
岩山をくり抜いて造られた内部の壁や天井には、美しいフレスコ画が描かれています。
その他、サンタ・ルチア・アッレ・マルヴェ教会やマドンナ・デッレ・ヴィルトゥ教会、サン・ニコラ・デイ・グレーチ教会などの岩窟教会があります。
サッシへのアクセス
・ナポリからバスで約4時間
・バーリからバスで約1時間
・バーリから鉄道で約1時間30分
マテーラの世界遺産データ
登録名
マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園
The Sassi and the Park of the Rupestrian Churches of Matera
登録年・分類
1993年・文化遺産
登録基準
(iii) (iv) (v)
ユネスコ公式サイト
マテーラの基本情報
マテーラの住所・地図などの基本情報は、下記の通りです。
スポット名
マテーラ
Matera
住所・地図
75100 Matera, Province of Matera, Italy
ベストシーズン
4月~6月
9月~10月
Webサイト
※最新情報はリンク先をご確認ください。
Tripadvisor

この記事を書いた 細江園絵 です。10年近く旅行ライターとして活動し、国内外の絶景スポットを巡ってきました。「素晴らしい景色を共有したい」「安心して旅をしてほしい」という想いで、自身の経験に基づいた信頼できる情報をお届けします。